わいせつ・性犯罪 – 児童ポルノ

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7児童ポルノ

1 法定刑

(1)自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者
→一年以下の懲役又は百万円以下の罰金

(2)児童ポルノを提供した場合、提供等の目的で、児童ポルノを製造、所持、輸入したような場合。
→三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金

(3)児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した場合。そのような目的で児童ポルノを製造、所持、運搬、輸入、輸出した場合。
→五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金

2 どのような罪か?

児童ポルノとは、写真、電子ファイル等に、児童による性交又は性交類似行為や全裸、半裸の児童の姿を描写したものであって、性欲を興奮させ又は刺激するものをいいます。

対象は、女子だけでなく男子も含まれます。

児童ポルノは、児童が性的虐待を受けている姿の記録そのものであり、インターネット等に流出することで、記録として残ってしまうため、将来にわたって児童を苦しめることになります。放置すると、児童を性の対象とする風潮を助長することにもなるため、厳しく取り締まられなければならないことは言うまでもありません。
近年、他国に比べ、日本の法規制が緩いという批判があるため、規制を強化する動きがあります。

3 弁護方針

被害者が特定されていれば、被害者の保護者に対し謝罪することや、示談交渉をすることが考えられますが、特定されないケースの方が多いようです。
そのような場合、反省の意を表すために、贖罪寄付をしたり、反省文を書いて捜査機関に提出するなどします。また、ご家族の協力が得られれば、再犯を犯さないよう監督する旨の文書を提出して頂くこともあります。
また、病的な性癖を持っているケースでは、専門医の治療を受けさせて、その経過を捜査機関に報告することもあり得ます。

4 関連条文

児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律

(定義)
第二条  この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう。
2  この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。
一  児童
二  児童に対する性交等の周旋をした者
三  児童の保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)又は児童をその支配下に置いている者
3  この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。
一  児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
二  他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
三  衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの

(児童ポルノ所持、提供等)
第七条  自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者(自己の意思に基づいて所持するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。自己の性的好奇心を満たす目的で、第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録を保管した者(自己の意思に基づいて保管するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)も、同様とする。
2  児童ポルノを提供した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を提供した者も、同様とする。
3  前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。
4  前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
5  前二項に規定するもののほか、ひそかに第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
6  児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を不特定又は多数の者に提供した者も、同様とする。
7  前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。
8  第六項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを外国に輸入し、又は外国から輸出した日本国民も、同項と同様とする。

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弁護士宮本大祐コラム

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