わいせつ・性犯罪 – 不同意性交等

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4不同意性交等

1 法定刑

五年以上の有期懲役(刑法177条)

2 どのような罪か?

暴行脅迫などの法定の一定の行為により、相手方が同意できないのに乗じて性交を行う犯罪です。16歳未満の被害者と性交渉をした場合には、暴行・脅迫等がなくとも、同意がある場合でも不同意性交等罪が成立します。
女性のみならず男性も被害者になり得ます。
また,膣内に陰茎を挿入する行為だけでなく、肛門性交,口腔性交も対象となります。

被害者の告訴がなくとも起訴される可能性があります。

また、相手方を怪我をさせた場合は、不同意性交等致傷罪となり、裁判員裁判により審理されます。

3 弁護方針

非親告罪になったとはいえ、被害者との示談交渉が大変重要です。被害者が処罰を望んでいないのに起訴することは稀だからです。また、早期に示談が成立すれば、捜査機関の処分や裁判所の量刑判断においても非常に有利です。もっとも、被害者の処罰感情が極めて強い犯罪ですので、慰謝料は高額になる傾向があります。一般的には、少なくとも100万円以上かかることが多いです。

また、相手方の承諾があった上での性交渉であると主張することもあります。不同意性交罪は目撃者がおらず客観的な物証も乏しいため、承諾があったことを立証するのは容易ではありませんが、犯行現場の状況、これまでの人間関係、犯行時刻前後の状況等を関係者から聞き出す等の活動をします。

4 関連条文

刑法

(不同意性交等)
第百七十七条 前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。
2 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。
3 十六歳未満の者に対し、性交等をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。

(監護者わいせつ及び監護者性交等)
第百七十九条 十八歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じてわいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。
2 十八歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じて性交等をした者は、第百七十七条の例による。

(不同意わいせつ等致死傷)
第百八十一条 第百七十六条若しくは第百七十九条第一項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は三年以上の懲役に処する。
2 第百七十七条若しくは第百七十九条第二項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は六年以上の懲役に処する。

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弁護士宮本大祐コラム

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