強制わいせつ罪で告訴取り下げにより不起訴となった事例

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 13歳未満の女子にわいせつな行為をしたとして逮捕された事例です。
 被害者の両親が告訴取下に同意したため,不起訴処分となりました。

 未成年者の女子と示談をする場合,交渉相手が保護者になります。
 本件では,女子が依頼者に対し,悪感情を抱いておらず,保護者は戸惑いつつも依頼者に対し,強い処罰感情を抱いていませんでした。そのため,示談交渉は比較的スムーズに進み,比較的低額の示談金の支払いで告訴取下に同意して頂くことができました。
 性犯罪事件では,被害者が強い処罰感情を抱いているケースが多いですが,未成年者の場合,交渉相手が本人ではなく親になるため,また違った感情を有していることがあります。多くは,子どもを心配するあまり,本人よりも強い処罰感情を有していますが,本件は,本人,親ともに依頼者に対する処罰感情が薄く,特殊なケースでした。

 未成年者に対するわいせつ行為は,本人や周囲の大人が気付いていなくとも,後に,精神的に大きな傷を負っている可能性があります。だからこそ同意があっても処罰されるのです。特に,13歳未満の児童の場合,大きなダメージを与える可能性があるため,重く処罰されます。

 また,強制わいせつ罪は,親告罪といって,被害者等の告訴がないと処罰されません。告訴取下書を取り付けることにより,起訴がされなくなりますので,起訴前であれば,示談交渉の際,告訴取下書を求めることが必須となります。

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弁護士宮本大祐コラム

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