盗撮・同種前科あり、被害者2名との示談が成立し、不起訴となった事案

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小売店内で、靴に仕込んだ小型盗撮カメラで盗撮を繰り返していたところ、店員に発覚してしまったケースです。

 同種の前科があり、示談しなければ正式な裁判になる可能性のあった事案です。前回の犯行の際も十分反省したはずなのに、再度、このようなことをしてしまい、自分が信じられないという申出がありました。病的な状態であると判断したため、性犯罪加害者に詳しいクリニックをご紹介してカウンセリングを受けて頂きました。
 
 被害者も2名いたため、2名とも示談を成立させなければ、少なくとも罰金刑にはなってしまいます。しかも、うち1名は、未成年者であったため、保護者と交渉する必要がありました。

 被害者が未成年者の場合、保護者と示談交渉する必要があるのですが、親御さんは、被害者本人とは違った感情を持っている場合があります。特に、父親は、娘が被害に遭ったということで、娘を守るため厳しい態度に出てくることもあります。

 本件では、幸い、2件とも連絡先を教えて頂くことができ、相場通りの示談金の支払いでお許し頂くことができました。

 ご本人も大変深く反省してみえましたので、弁護人の指導の下、反省文を作成し検察官に提出しました。また、ご家族の方の理解も得て、再犯をしないように監督すること等を書いた上申書を検察官に提出しました。また、カウンセリングを受けることにより、再犯防止のために具体的な努力をしていることをアピールしました。

結果的には、示談成立が決め手となり、不起訴処分となりました。
このように、前科がある場合でも、あきらめずできることをすべてやることが重要です。

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弁護士宮本大祐コラム

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