公務員による強姦未遂,強制わいせつなど3件の事例

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 本件は,公務員による連続性暴力事件です。
 強姦事件は,魂の殺人と言われることもあるくらい被害者の人権を蹂躙する悪質な犯罪です。しかしながら弊事務所では,本人に改悛の状がある限り,ご依頼頂ければ弁護人としてお受けすることができます。

 本件では,3件の被害者全員と示談が成立しました。
 示談をするということは,ただ単に刑を軽くするというだけでなく,被害者に対する責任を取らせるという意味もあります。謝罪も弁償もしないというよりはマシということです。
 被害者としては,弁償を受けただけで怒りが収まるものではなく,精神的な後遺障害が一生続くこともありますが,加害者との民事上の関係に一応の区切りをつけるという意味ではメリットがあるものとなります。また,刑が軽くなるのなら示談したくないという被害者もいますが,示談金を受領することは少なくとも経済的にはメリットであることや,示談をしなかったからといってどれだけ刑が重くなるかは未知数であることから,示談をしないことが被害者にとって必ずしもプラスになるとも言えません。

 次に,依頼者は,連続して性犯罪に及んでいることから,性依存症の専門家による治療プログラムを受講することにしました。
 専門家が,留置施設で依頼者と面会し,カウンセリングを実施しました。
 専門家には,裁判でも,証人として出廷し,依頼者の更生可能性について証言をしました。
 その他,家族による証人尋問などを経て,求刑よりも3割減の実刑判決となりました。

 このような連続した性犯罪事件は,本人が性依存症(性嗜好障害)に罹患している可能性もありますので,専門家による継続した治療プログラムを受講することを検討する必要があります。裁判上,有利な情状となるだけでなく,社会復帰した後も,再犯を防ぐために重要です。また,新たな被害者を生まないためにも,必要なものといえます。

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弁護士宮本大祐コラム

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