ポケモンGOと刑事事件

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 任天堂の関連会社が開発した「ポケモンGO」が爆発的にヒットしています。
同社HPによると、『ポケモンGO』は、「位置情報を活用することにより、現実世界そのものを舞台として、ポケモンを捕まえたり、交換したり、バトルしたりするといった体験をすることのできるゲームです」。
 画期的で面白いゲームですが、現実世界を舞台にしていることで、さまざまな事故や問題が起きているようです。

 平成28年8月25日中日新聞の記事に、「ポケGO ついに死者」という見出しが出ました。
「徳島市内で23日夜に女性2人が車にはねられ死傷する交通事故があり、徳島県警は24日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで現行犯逮捕した男性が「スマートフォン向け人気ゲーム『ポケモンGO』をしていた」と供述していることを明らかにした。警察庁によると、運転中のポケモンGOを巡る死亡事故は全国で初めて。」

 このように、ポケモンGOは、現実世界でさまざまな問題を起こしているようです。
まず、考えられる犯罪として、住居侵入罪があります。他人の住居や敷地などに無断で侵入した場合、住居侵入罪、建造物侵入罪(刑法130条)に問われる可能性があります。
また、歩きスマホにより、他人にぶつかり怪我をさせてしまうこともあります。このような場合、過失致傷罪(刑法209条1項)に問われる可能性があります。
 また、ポケモンをしながら車を運転したような場合、道路交通法違反で摘発されることも考えられます。

 他方で、ポケモンに夢中になっている間に、犯罪の被害に遭うことも考えられます。
現実に、ポケモンに熱中していた女子大生がひったくりの被害に遭ったり、痴漢の被害にあったケースがあります。また、ポケモン中の女性が腕を掴まれるという暴行罪の被害にあったという報道もありました。

 このように、ルールを守って遊べば楽しいポケモンGOも、熱中するうちに刑事犯罪の加害者や被害者になってしまうことがあります。知らぬ間に現実世界の犯罪に巻き込まれぬよう、くれぐれも注意して遊んでくださいね。
                                 平成28年8月30日(火)

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弁護士宮本大祐コラム

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