ひき逃げされてしまったら

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 平成24年版犯罪白書によると、平成23年に発生したひき逃げの件数は、1万1,270件でした。死亡事故の検挙率は、9割程度ですが、ひき逃げ事件全体の検挙率は43%程度です。

交通事故による被害は、加害者が賠償するのが原則です。そのため、加害者が特定できる場合は、加害者が加入している自賠責保険や任意保険で賠償がなされます。しかし、犯人が逃げてしまうと、被害の賠償を受けることが難しくなってしまいます。

このような目に遭わないための自衛策としては、自身の任意保険の中に、加害者が無保険だった場合や加害者が特定できない場合に保険がおりる特約と付けておくという方法があります。
また、このような特約を付けていなかった場合であっても、通勤中や勤務中の事故であれば、労災保険により補償がなされる場合があります。

さらに、労災等の他の給付によっても、賠償額が足りない場合、自動車損害賠償法に基づいて、政府から補償を受けられることもあります。もっとも、政府から補てんされる賠償額は、自賠責保険と同額ですから、加害者が任意保険をかけていた場合と比べると低額となってしまいます。

ひき逃げで加害者が特定できない場合、いろいろな制度で補てんはされますが、十分なものとは言えません。

 私が経験した事案を1つご紹介します。 ひき逃げで被害者が死亡した事案で、加害者が逮捕されたものの、目撃者がいないのをいいことに、犯行を否認して、裁判で徹底的に争われたことがありました。私は、被害者側について、被害者参加弁護士として、被害者のご遺族の方と一緒に法廷に立ちました。検察官と何度も打合せをしながら、裁判に参加し、結果的には、有罪となって、犯人は、刑務所に収監されました。 その後、犯人の親族が加害車両に任意保険をかけていたことが判明したため、無事、相場どおりの賠償金を得ることができました。

 このように、ひき逃げ事件でも、満足のいく結果が得られることがあります。 ひき逃げに遭われたら、泣き寝入りとならないよう、お気軽に弁護士に相談されることをお勧めします。

→詳しくは「被害者の方へ」

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弁護士宮本大祐コラム

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